夜のピクニック、今だから、
夜のピクニックを読み終えた。
本の名前は以前から知っていたが、以前手にした時は、さっとあらすじだけ読んで、やめた記憶がある。
高校生活最後の学校行事である「歩行祭」(80キロを歩く)の一日を描いたストーリー。
大きな事件や出来事は特に起こらず、たんたんと進んでいくストーリーは苦手な私。
でも、まぁ、初めて手にした時から15年くらい経っていて、入院中の今なら時間も十分あるので読めるかも、と思い読み始めた。
正直、入院中にえむが買ってきてくれたので読みはじめた、というのが正しい。
歩行祭と言うだけあってたんたんと歩いている主人公とその仲間たち。
私は5、6年前に110キロウォーキング大会に参加したことがあったので足の痛みなど、共感することが多々あり、イメージしやすかった。
そんな体験がなくても、作者の文章で身体の痛みは十分に伝わるんでしょうけど(笑)
恩田陸さんの情景や心境の表現の仕方が爽やかで、青春ストーリーにとても合っていて、情景が綺麗に浮かび上がってきた。
歩きながら、何やってんだろ私、と何度も思ったり、こんな行事でもなかったら、こんな時間に、こんな場所にこのメンバーでいなかった、この先もう二度と同じ経験はないだろうな、と、しみじみしたり。
それと平行に甘酸っぱい恋愛模様や高校生ならではの人間関係、親子関係などが描かれていた。
読み終えて、スカッとしたー!!!とかではないけど、自分の高校生活を思い出してみたり、今の自分と比較したり、心がほんわかしました。
映画にもなっているので、観てみたくなった。
自分じゃ好きなジャンルしか選ばないので、エムに本を選んで来てもらった。
苦手だ、と思い込んでたのかも。
新たに好きなジャンルが増えました。
えむ!ありがとう😊