銀色夏生とジュース
家族以外で本気で喧嘩し涙したことはなかった。
恋人にも友達にも、本気になる前に、と言うより、本気にならない距離で付き合っていたのかもしれない。
人付き合いは距離が大事。
ずっと好きな詩人、銀色夏生さんの詩。
お互いが美しく見える距離で
つきあおう
彼女とは1メートル
君とは1キロメートルだ
お互いが好ましく見える距離で
つきあうとしたら
彼等とはどれくらい離れたらいいんだろう
「君はおりこう みんな知らないけど」より
必要以上に近ずかず、離れすぎず。適度な距離で。
この詩に何度も助けて貰った。
適度な距離をとっていたから本気で怒ることがなかったのだろうか。
きっと、私はそれを望んでいた、今までは。
本気になることは、どこか恥ずかしくて、かっこ悪いと言う気持ちがあったから。
先日本気で泣きながら怒った。
私が勝手に怒っただけなのかもしれないけど。
そこには、距離は関係なかった。
自分の感情をむき出しにできた。
初めての経験。
仲直りに貰ったジュースが最高に美味しかった。